以前vSphere ESXi上でゲストOS(RHELinux)を複数稼働させていたのですが、そのうち2つが同じ症状でクラッシュし、調査したところ原因はOSごとに割り当てあてたHDD容量が稼働時間の経過とともに不足してしまうことにありました。
■症状
LinuxゲストOS使用中に動作が不安定になり、その後起動出来なくなる。
OSを起動しても、途中でメンテナンスモードが立ち上がってしまう。
■エラー詳細
1. 起動時のエラー
/dev/VolGroup00/LogVol00 contains a file system with errors. check forced.
*** An error occurred during the file system check
*** Dropping you to a shell; the system will reboot
*** when you leave the shell.
Give root password for maintenance
■原因
OSを稼働させているうちにデータがHDに蓄積し、OSに割り当てた物理メモリが不足してしまう。
メンテナンスモードにログインし、
# df -k
でハードディスクの容量をチェックして、使用率(Use%)が95%以上まで達していたら確実です。
■対応
ゲストOSの物理メモリサイズを拡張する
拡張したメモリをVMWareが動いているパーティションに割り当てる
■手順
1. ゲストOSのシャットダウン
メンテナンスモードが表示された場合、一旦物理メモリサイズの拡張のため、ゲストOSをシャットダウンします。
# shutdown -h now
シャットダウンコマンドがきかない場合はクライアントツールで該当ゲストOSを右クリックし、電源→パワーオフを選択して「はい」をクリックし、強制的にパワーオフします。
2. 物理メモリの増量
該当ゲストOSを右クリック
→設定の編集
→ハードディスク1
→ディスクプロビジョニングから物理ボリュームを増やしたい分増やします。
【重要】あとで物理メモリ拡張の際に、手動で入力するため、何G増やしたのか覚えておいてください。
3. メンテナンスモードにログイン
もう一度VMをパワーオンして起動し、ふたたびメンテナンスモードで「Give root password for maintenance」とログインを求められたら、rootのパスワードを入力してログイン。
# パスワード
4. 現在のディスク容量チェック
# /sbin/fdisk -l
# df -k
でハードディスクの容量をチェックして、使用率(Use%)が95%以上まで達していたら確実です。
だいたい使用率80%超えから発生するようです。(1台めは80%でクラッシュしましたが、2台めは95%になるまで耐えました)
5. 増量した物理メモリをOSに認識させる
ここから増やした物理メモリをOSに認識させ、ゲストOSが動いているパーティションに統合するための操作をします。
以下のサイトの手順にしたがって、デバイスに増やした物理メモリを認識させて下さい。
参考サイト:
VMware仮想ディスクの拡張
http://blog.as-is.net/2006/11/vmware.html
(大変助かりました。ありがとうございました)
※上記エントリーのvmware-vdiskmanager.exeの実行は既にクライアントから実行済みなので必要ありません。
fdiskでパーティションを切るところからはじめます。
【重要】
※このまま手順を進めた場合、物理ボリュームを作る部分でエラーとなる場合がありますが、その対応は後述します。
まずはエラーがでる部分まで進めてください。
【重要】
hda, sdaなどのデバイス名や、増やす容量は、設定に合わせて適宜読み替えてください。
資料はデバイスがhda、増設は2Gですが、私の場合のゲストOSのデバイスはsdaで、増設は16Gでした。
【重要】
OSが通常稼働している時に拡張する場合には割りとすんなりと実行出来ますが、今回のようなディスクエラーを起こしている状態で実行すると、物理メモリを作ってデバイスを拡張するところでエラーが発生します。
# /usr/sbin/pvcreate /dev/sda3
→file based locking initialisation failed エラーで止まる。
容量がなくディスクが壊れた風になってしまっています。
このエラーが出たら、一旦ここでfsckを実行し、Vol00を修復します。
# fsck
※オプションなしで大丈夫です。自動でVol00を修復してくれます。
実行途中で色々と聞かれますが、ひたすら「y」を打ち続けます。
(終了後)# reboot
そうするとOSが通常起動するので、すぐにターミナルを起動し、可及的速やかにpvcreateの続きから物理メモリを認識させてください。
※vgextendで/dev/hdc: open failed: メディアが見つかりません と表示されても次行にsuccessfullyとあれば問題ありません(たぶん)
※lvextendでInsufficient free space: 188 extents needed, but only 156 available 等のエラーになった場合、物理ボリュームサイズが何らかの要因で確保出来ていないので、減らして再トライしてください。succeccfullyと出るまでです。
6. 現在のディスク容量チェック
無事に最後まで到達できたら、再びハードディスクの容量チェック。メモリ量が反映され、Use%が無事に下がっていれば完了です。
# /sbin/fdisk -l
# df -k
お疲れ様でした。
【参考】
VMware仮想ディスクの拡張
http://blog.as-is.net/2006/11/vmware.html
ディスク追加してリブートしたら、"Locking type 1 initialisation failed." というエラー
http://kenyo.tdiary.net/?date=200711
fsck
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060227/230781/
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だらしない更新ペースのblogですが、本エントリーで100記事目でした。
100記事目は、私のようなハードウェアリテラシーの低い人間が扱うにはハードルが高すぎたVMWareから、思い出の2台クラッシュ事件を。
今思い出しても寒気が・・・。
いつも様々な技術blog様に助けていただいています。
このblogが、少しでも皆様のお役に立つことが出来れば幸いです。